秋華賞 2021 レース後解説(レース回顧)

競馬コラム
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秋華賞レース回顧

いつも動画やブログをご覧頂きありがとうございます。次週行われます菊花賞の解説動画1週前追い切り(ブログ)も公開しておりますのでそちらも宜しくお願いいたします。(最終追い切り解説は木曜日に追記する予定です)

今回は先日行われた秋華賞についてスタートから振り返ります。この先また動画で取り上げる事もあると思いますがフレッシュな段階で感じた事をそのまま解説していきたいと思います。

ソダシに関してはTwitterでフォロワーさんが教えてくださったのですが歯が折れていたアクシデントがあったようです。個人的にはいつも関係者コメントや新聞などの外部情報を自らは取り入れないようにしておりますが今回のソダシの敗因はレースを見ていても不可解でしたのでこういうアクシデントがあったということで教えて頂いて納得した部分はありました。敗因のすべてではないかもしれませんが一因としてそのような事があったようです。

それではさっそくスタートから見ていきたいと思います。


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スタート

ソダシはスタートで少し内にヨレて接触する場面がありました。これ以外に敗因らしい敗因が見当たらなかったので直線で伸びきれなかったのは体調面ではないかと疑うくらいでしたが冒頭でも触れたように歯が折れていたというようなアクシデントがありながらよく道中は先行策取っていました。

ホウオウイクセルがスタート悪くなりましたがそれ以外は比較的スムーズな秋華賞のスタートとなりました。

今回の秋華賞の感想としてはスタートから最後まで全く動きのないレースだったということです。G1としては珍しいです。展開的にはとにかく前で運んでいる馬が楽をしていて後方からの馬には苦しいレースだったと言えるでしょう。

スタート直後ですがアールドヴィーヴルが中枠から一気に内に寄せてソダシの外側に着けていきます。これまで控えて差す競馬で切れ味を発揮していた馬ではありますがここは思い切った作戦に出ました。内回りの小回りコースなどを考えての作戦だったと思いますが前で運んだ分だけこれまでのような弾ける脚が使い切れませんでした。レース運びとしては抜群だったように感じます。

アンドヴァラナウトは想定していた通りでソダシをマークしていきました。配枠と先行馬の配置を見ていてもこういう立ち回りになることは事前に想像できたのでこの部分は想定内でしたし、理想的なレース運びにもっていく事が出来た一頭です。

驚いたのはアカイトリノムスメの位置取りです。これまでもそこまで位置取りのいいタイプではありませんでしたし今回の枠順を考えても思っていたよりもかなり好位で運びました。その分レースとしては終始外を回す形になってしまいましたが、展開的にも落ち着いた流れになりましたので後方で脚を溜めているよりは多少のロスがあっても好位で前を見据える運びができたことはこの馬の後半の伸び脚の良さを含めても最良の位置で運べました。これがまた馬群の中になると進路が取れなくなってしまう事もありますのでロスがありながらも脚を溜めながらムリない追走が出来た事は勝因に繋がりました。

1コーナー

スタートしてからポジションが固まって1コーナーへの突入となりましたがレースとしてはこのまま最後の直線に入るまで動きがありません。G1でしかも小回りコースともなるともう少し道中で激しく動きが出る事が多いですがそうこともなく淡々と流れていきます。

それも全体がソダシをマークしていてソダシの動くタイミングを図っていたのでそれまでどの馬も動く事なく様子を見ていたことが結果的に直線に入るまで隊列も含めて動きのない競馬となってしまいました。

上位に入った中で一番苦しい競馬をしているのが位置取り的にもファインルージュです。この馬としてはこれまで少し捲り気味に進出することが多かったですが今回は直線に入るまで強引に動く事なくじっくり我慢しながら直線を待つ競馬になりました。これだけ流れが落ち着いていたことを考えると紫苑Sくらい思い切って動いていく競馬ができた方が勝つチャンスはあったのではないかと思うので珍しく消極的なレース(ソダシが早く動く事を期待した騎乗)だったような印象を受けました。

ソダシに関しては流れとしても位置取りとしてもこの時点では抜群のレース運びをしていて少なくともこの位置での競馬から早めに勝ちに動く競馬ができれば上位争いに加われるだけの展開でしたので)勝てていたかどうかは別として)展開的にこれまでのパフォーマンスが出せるなら馬券圏内は外さないような展開だったように感じます。

向正面

向正面に入っても全く隊列も位置取りも変わらず動きのないままの競馬ですので条件戦を見ているかのような淡々としたレースです。これがずっと続いていきます。

ファインルージュとしては唯一位置取りとしても悪かったですし、前に馬がいるので進出するには一度外に切り替えないといけませんから向正面で動くかどうかというところでは難しい判断だったと思います。結果論だけでいうならば強引にでも向正面で動いた方が勝ち負けに繋がったと思いますがそれもこの時点でソダシが伸びないということは想定してませんから、ソダシが早めに前を潰しに動く展開になったときを意識した騎乗だったように感じます。

アカイトリノムスメは外を回しながらも楽な手応えで脚を溜める運びができていますし、この位置なら進路が取れなくなる心配もありませんのでロスは多少あるにしても力を出し切れないというようなレースにはならないので理想的な立ち回りです。

アンドヴァラナウトは馬群の中に少し入れたような形であくまでもソダシを見据えた運びをしていますので作戦としては恐らくソダシが抜け出しを図ったところをしっかりマークして切れ味の差で出し抜こうという作戦を感じる騎乗でしたし、それが考えられるベストな選択だったのではないかとも感じます。

アールドヴィーヴルはレース運びとしては文句なしで、しっかり脚も溜まっていますし立ち回りとしてもよかったので単純にここから伸びきれなかったのはこれまでと違うレース運びをしたことが原因か、小柄な馬なのでこれまで中3週というローテでの競馬をしたことがありませんでしたから体調面が影響したのかもしれないと想像します。ブログで公開した調教評価でも高めの評価にはなってませんでしたので体調面という所も後半の伸び脚に影響したかもしれません。(あくまでも想像です)

3コーナー~4コーナー

スタート直後から全く隊列も変わらないまま淡々とエイシンヒテンの楽逃げで進んでいきます。3コーナーに入ったところでそろそろソダシが先頭に立つくらいの積極的な動きを見せてくるのではないかとソダシの勝ちパターンとしては考えられたのですがここでも少し待つような感じになって、3コーナーから4コーナーに入るところでようやく少し動きを見せました。

この辺りから少しずつ動こうとしますがここでの反応の鈍さがいつもとは違って全く動きがありませんでした。白い馬体なので前肢の動きが映像で見るとよく分かりますが4コーナーから直線に入るところですでに前肢がバタバタして苦しがっている様子が分かります。こういう走りをしているときは正常な状態ではなく、二走ボケだったり、休み明けだったり、反動だったり、何か馬にトラブルが起きている時の動きです。いつもならばグッと動いていく事が出来る馬ですし流れと位置取りとしてはソダシの勝ちパターンの競馬にはなっていますからそこで反応できなかったというのは大きなアクシデントがあったことが窺えます。

それをマークしていたアンドヴァラナウトとしてはソダシが抜け出してくれることを想定してマークしているのでソダシが思ったほど動いてくれなかった(抜け出してくれなかった)ことが大きな誤算となってしまいました。先に抜け出すことでスムーズに進路も取れますし追い出しやすくもなるのでそれが出来なかったことによってやや待たされてしまう結果にもなってしまいました。それでも伸びて3着しているのはこの馬の強さだと思います。

アカイトリノムスメはいい位置で理想的な立ち回りができていますしソダシが伸びなかったことはむしろ歓迎となったわけですがこの時点で同馬主ですからワンツーも考えられるくらいのレース運びです。

それに対してファインルージュはまだ位置取りが悪いのでソダシが動いてくれなかった(動く脚がなかった)ことで誤算だったと思います。

4コーナー

本来のソダシならこの時点でエイシンヒテンを交わす脚は持っていますがいくら追いかけてもその差を詰める事ができず結局最後まで横並びにすらなることができませんでした。エイシンヒテンとしては単騎逃げで最後まで泳がせてもらえたので理想的な立ち回りでしたが最後は伸び脚の差が出てしまっての4着という結果ですが力を出し切った上々のレースでした。

アンドヴァラナウトはここで前にアールドヴィーヴルがいたこともありますが待たされてしまったので外のアカイトリノムスメが動いて行けたのに対してワンテンポかツーテンポ遅れた仕掛けになってしまいます。

ファインルージュは位置取り悪いですが外をノビノビ走ったことで脚は伸ばしていますがソダシが前を潰すような動きをしてくれなかったことが大きな誤算になりました。

直線~ゴール前

直線に入ってからアンドヴァラナウトは前のアールドヴィーヴルが外に避けてから仕掛ける事になったのに対してアカイトリノムスメはすでにスパートをかける事ができてましたし、ファインルージュも位置取り差がありながらも進路は取れているので先にスパートをかける事ができましたからアンドヴァラナウトとしては上位の2頭との差はここでの仕掛けの差が大きくなってます。

一方、位置取りが悪いなりに最後まで詰め寄る脚を使えたファインルージュはこのレースの中では展開も向かないながらよく伸びた内容の2着だと高く評価します。

終始レース運びとしては外を回すロスはあったものの理想的な立ち回りに導いた戸崎騎手のアカイトリノムスメは抜群のレース展開でした。。

ソダシに関しては後から知ったことですが歯のアクシデントがあったということでレース運びとしてはとても理想的な流れだっただけに伸びていかなかったことが不可解ではありましたがアクシデントを知ってよく最後まで我慢して走ったことに感激します。また治療して強い競馬を見せてくれることを期待したいです。

今回のレースの総括としてはG1にしては珍しく最後まで隊列も流れも変わらないオーソドックスなレース展開で位置取りよく運んで反応の良い瞬発力の使える馬やノビノビと進路が取れた馬が素直に活躍する競馬になったと思います。そういう意味でも穴馬の割り込む余地のないレースになったように感じました。

万馬券の獲り方講座

hide指数競馬新聞PDFの使い方講座の一環として普段なら勉強回顧の馬券分析コーナーで取り上げるような講座ですがブログで解説したいと思います。予想手順のヒントになる事もあると思いますので良かったら最後まで目を通して下さい。

東京12R(2021年10月17日)鷹巣山特別

このレースは関東の最終レースだったので公式サイトからどなたでも無料でhide指数競馬新聞をご利用頂けるレースです。ダウンロードはこちらから。(次の週末には最新のものに入れ替わるのでそれまではPDFでどなたでも表示できます)

こちらに同じものを画像として貼り付けておきます。

さて、このレースですが注目したのはイルーシヴパンサーです。この日の勉強回顧(昼の更新)で記載したものが以下の通りです。

■東12R→期待値[△]ずっと注目してきた1頭のイルーシヴパンサーが出てきました。外枠ですがほどほどの頭数なので位置取りをカバーすることが出来れば連勝のチャンスもあると思いますが位置取りが不安定なだけにそこだけが心配材料です。あとはオパールムーンが能力は高い切れ味を持っていますが前走は前で運んで良さが何もありませんでした。それを感じて典弘さんがどういうレース運びをするか注目です。あとは休み明けのモーベットや新馬戦で外ラチまで流れて行ったリフレイムなど面白い馬が多い最終レースです。古馬からショーヒデキラは位置取り悪いながらもいい脚は使えるのでイルーシヴパンサーをマークして一緒に上がっていくような競馬ができれば伸び脚は注意。12>3>8.10.11>1.2.6.9(気になる一頭:イルーシヴパンサー)

勉強回顧ではこんな感じで当日の朝の馬場傾向などを見ながら7R以降の全レースについて狙えそうかどうか、見送った方がいいかなどの理由も含めた解説をしています。これは予想提供をしているのではなく、少しでもリアルタイムに近い状態で考え方のヒントになれば読んでいる方の予想力向上に繋げてもらえる事を目的としたものです。

ほぼ考え方としてはそこで書いた通りです。

指数表(上画像もしくはPDF)を見てもらうと3歳馬の左側には+5とか+8いうような青色の表記があります。3歳馬には過去の指数に”これだけ加えて考えるとちょうどいい”という事を示していますので例えばイルーシヴパンサーに関しては+8の記載がありますから前走の98という指数に+8して考えてあげると106という高い指数になります。

もともと高く評価してきた馬という事もありますが前走に残しているチェックコメントは以下の通りです。

6/26中団内待機、離れた位置からも内差しで一歩ずつ伸びると一枚上の競馬。位置取りに課題はあるが能力は条件戦レベルでは上位

位置取りに課題はありますが条件戦レベルでの能力の高さは期待しているうえにこれだけ高い指数になりますのでここでは一枚上の競馬を期待したいことが分かります。

頭数が多くない上に動きやすい外枠ということもありますのでレースはしやすいですから、これがフルゲートとかになると位置取りの悪さが余計に響いてしまいますが能力をカバーしやすい頭数ということでイルーシヴパンサーに注目しました。

相手探しとしてはオパールムーンは能力的にも高い馬なので注目ですが典弘さんが騎乗なのでどういうレースをしてくるか全く読めないところがありますから白か黒かハッキリしそうな馬です。本来の差し込む競馬ができた時には光る脚を持っているので注意が必要です。

もう一頭注目したのが古馬からショーヒデキラです。位置取りはよくないですが前走指数も高いですし、2走前の指数も高く、着順は目立ちませんが指数的には目立つ馬です。着順に表れない良い部分を補正しているのがhide指数の特徴なのでこういう指数の評価がされている馬というのは好走の余地があります。また、着順が良くないので人気にもなりづらいというメリットがあります。印もイルーシヴパンサー同様に持っています。このマークは後半まで長く脚を使える馬についている印なのでこのメンバーの中ではいい脚を使える事がマークから分かります。そしてショーヒデキラの前走チェックコメントは以下の通りですのでこちらも参照下さい。

9/20後方から外に出して一歩ずつ伸びる長い脚。堅実に脚は伸ばすので展開次第では一発注意が必要な馬。

コメントに残していた通り一発を秘めた脚を披露しました。

ここはイルーシヴパンサーがいますから同じような位置取りからイルーシヴパンサーを追いかけて一緒に上がっていく事が出来れば上位争いに加わる事が期待できるということは勉強回顧の昼の更新でも書いた通りです。しかも、イルーシヴパンサー同様に包まれない動きやすい枠で程よい頭数というのもプラス材料と考えます。

指数とチェックコメントと少頭数を意識しただけの非常にシンプルな考え方なのが分かると思います。

豆馬券ではありますが以下のような結論としました。(UMACA投票)

1着は能力と指数の違いに期待したイルーシヴパンサーで2着3着に指数的にも気になるオパールムーンとショーヒデキラを据えた狙い(3単術)で相手は紐荒れも期待して少し手広く。

結果的には人気の一角でもあったリフレイムが2着に入ったことでそれほど大きな配当にはなりませんでしたが指数と頭数、そしてチェックコメントを素直に取り入れたシンプルな狙い方の一つです。

指数を難しく使おうとする人もいますがレース選びを大きく間違わなければ比較的シンプルに狙っていく事が良い結果に繋がります。かといってシンプルでもレースを選ばずにアレコレと手を出していたのでは当たったり外れたりでなかなか良い結果にはならないのでシンプルながらもレースをしっかりピンポイントで選んでいく事が馬券を当てる上でも楽しみの一つとなってきますし、レース選びというところでは難しさの一つでもありますからそこを攻略していくことが何よりも予想の楽しみになると思います。

出来るだけシンプルに、そして出来るだけ楽しく予想が出来て結果もついてこないと楽しい競馬も楽しくなくなってしまいますので少しでもシンプルにいい形で活用してもらえるようこれからもhide指数の精度を高いレベルで保っていきますので上手にご活用下さい。

最後までお読み頂きありがとうございました。今週末は菊花賞です。土日とも楽しく予想をしていきましょう!週末もまた宜しくお願いします。


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