シルクロードSレース後解説(回顧)

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 京都の芝は馬場の中央寄りを通す方が伸びは良かったです。特に日曜日は外回りコースは1鞍しか行われてませんでしたがそこでは内側を開ける傾向が出ていました。内回りでは内側でも残す傾向を見せてはいたもののこのシルクロードステークスではかなり速い流れになったこともあって内では我慢しきれずに結果として馬場の少しでもよいところを通してトップスピードの高い馬が一気に差し込んでくるというような結果になりました。

 決して前が競り合ったというわけでもなく単純にモズスーパーフレアの引っ張ったペースがいつも通り速かっただけです。もう少し芝状態が内側と外でフラットであればこのペースでもモズスーパーフレアは粘りこめていたと思うので京都コースが苦手とか中山巧者という結果にはなっていますが最後まで良く我慢しているのでちょっとした馬場の差で押しきれたと思えるくらいです。

 スタートも比較的どの馬もスムーズでした。そこからモズスーパーフレアがガンガン積極的なペースに持ち込む逃げをしていきましたがそれに着いていったのがセイウンコウセイでした。このセイウンコウセイは前で運べればかなり粘り強さを元々持っている馬なので逃げれば強いタイプです。今回は逃げれませんでしたが速い流れでも前で運んだことで大きく失速せず最後まで我慢を見せました。去年も高松宮記念2着、CBC賞3着などしていて大凡走の後でも突如好走するケースのある馬です。今回も58㌔を背負いながらも最後までモズスーパーフレアに食らいついていましたし、上位3頭は展開的にも差し脚が生きましたが前で運んだ組としては強い競馬をしています。さらに渋った馬場になるとこの馬は良さが出るのでまた今年も高松宮記念で渋った馬場にでもなれば前で粘り込む競馬もありそうなくらいの動きは見せました。

 前半から速いペースで進んだレースになって勝ったアウィルアウェイなどはかなり後方からの競馬になりました。

 上位の馬たちはこれだけ後方からの競馬になっています。前で運んだモズスーパーフレアは流れは速いですがこの馬のペースではあるので息を入れて自分の競馬ができています。これがフラットな馬場状態ならば外を回した馬は展開が向いても外を回すロスで届ききれなくなるところですが今回はペースに加えて馬場が差し勢には後押しになりました。

 直線に入ったところでもモズスーパーフレアは息をしっかりと入れているので最後までこの馬なりの競馬はしています。それを追いかけたセイウンコウセイもバテない持続脚タイプなのでこういうタイトな流れ自体は苦にしませんから急激な失速はしてません。

 後方勢はまだこの時点で後方にいます。通常短距離でこの位置からだと前が止まらないとなかなか捕まえることができないんですが今回は前が極端に止まったというよりは馬場のいいところを通したことで良く伸びています。もちろんペース的に前の2頭は苦しくはなってますが大きく失速はしていません。どちらかというと馬場のいいところを通した馬が伸びていますのでそちらの方が目立ちました。

 今回、穴で注目していたのがナランフレグだったのであの位置からここまで届くかどうかハラハラしながら見ていましたが大きく外に出して馬場のいいところを通したにしても初重賞挑戦でこの馬らしいキレ味を発揮しました。
 同じくエイティーンガールもオープン入り初戦での重賞挑戦でしたが条件戦で見せた来た伸び脚は長く良いものを持っていたので今回は展開や馬場が向いたにしてもこれだけの脚を発揮できたのは中途半端な位置ではなくきっちり溜める運びで後半に爆発させることで生きました。
 
 勝ったアウィルアウェイも展開に乗っての差しとなりましたが持続して長い脚を使える馬なので堅実に脚は伸ばしてきますからこのように馬場や展開の後押しがあれば理想。キレ味よりも持続力型で今回の上位3頭に関してはアウィルアウェイがJ1タイプ、エイティーンガールがJ2タイプ、ナランフレグがJ1タイプと持続力の高い差し馬タイプが上位に入りました。どれも今後も展開待ちにはなってきますがナランフレグに関しては賞金加算までは出来なかったのでG1路線に進むのは難しくなりそうですが前走内容もよかったのでもう少し楽に進出していくことも出来ると思いますからこの先も楽しみな一頭です。元々ダートでも長い脚を使える馬なのでそちらの方向に進んでも面白くなりそう。

 ここの上位の馬が高松宮記念で好走するには展開や馬場の条件は必要でこのシルクロードステークスにおいて高く評価すべき馬としてはモズスーパーフレアやセイウンコウセイの積極的な運びから大きく失速していないという部分に感じます。

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