【NHKマイルカップ】レース回顧

競馬コラム
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NHKマイルカップレース後解説

 スタートは有力馬は比較的よかったと思います。出遅れ癖のあるサトノインプレッサもまずまずでした。
 なによりも前走同様にスタートの良さが目立ったのはタイセイビジョンでした。これまでとは違って下げることなく好位を取りに行ったのは内枠ということを考えても好騎乗に見えました。

 レシステンシアは相変わらずのスタートスピードを見せてスッと流れに乗って先手を取る逃げに持ち込むことが出来ましたし道中も競られることもなく楽逃げができました。
 輸送の心配がありましたが馬体減は見せていたもののパドック、返し馬と状態はよく見えました。

 ラウダシオンが何よりもここでのスタートと好位を取りに行く判断が非常に良かったです。今回はデムーロの好騎乗が勝利に結びついたと思いますが道中の動きも手応えよく調子の良さも感じさせるだけの動きでした。

 流れとしてはマイルにしてはむしろ遅いくらいでどの馬も前を潰しに行く事もなく早めに動いていくこともなくG1としては珍しいくらい淡々としたレース運びになりましたので、こうなると完全に内前の経済コースで立ち回れた馬に有利な展開です。

 よって後方から外を回すような馬にとっては展開的にも馬場的にも苦しい状況が重なりました。それに加えて向かい風がかなりい強く直線でも突風が吹いていたように前に有利な条件が気象的にもそろったように感じさせました。

 レシステンシアとしてはもう少し引っ張ってもよかったくらいでややペースを落として後続を引き付けすぎた感じはあります。それによってラウダシオンは楽にマークして追走することが出来ましたし、手応えも抜群だったので直線に入ったこの時点では勝利を確信していたんじゃないかと思うだけの手応えです。

 タイセイビジョンはせっかく好位を取ることが出来ましたがここで少し仕掛けに躊躇しているようにも感じさせました。確かに外に持ち出すには微妙にスペースがなかったこともありますがやや仕掛けに強引さを欠いた事で内側で前を追いかけるだけの競馬になってしまったのは残念です。前半が好騎乗だっただけにもう少し早めに前を捕まえに行く積極性があっても面白かったかもしれません。

 まさにここで正面から突風で砂煙があがっているのが画像からも分かると思います。これだけ前から向かい風を受けてしまうと差し馬にはかなりのハンデになりますので内前で運んでいた馬たちにとっては大きなアドバンテージにもなりました。

 ギルデッドミラーはパドックで一番よく見えた馬としてTwitterで呟かせてもらいましたが道中もしっかり内側の経済コースを立ち回って、この馬はGCタイプなので徐々に加速してトップスピードにあげる馬ですので進路を取ってから一歩ずつ脚を伸ばしてタイセイビジョンを交わして3着まで上がりました。

 この馬も含めて内側の経済コースで上手く進路が取れた馬というのは明らかに向いたレースになりました。

 そこ中で後方から大きく外に出したウイングレイテストはかなり長くタフな伸び脚をこの向かい風の中で伸ばしているので今回のレースの中で特に目を引く強い競馬をしていました。

 ルフトシュトロームは外を回すことをレーン騎手は嫌って馬群の中を差し込むことを選択しましたが再三前が詰まる形になってしまい、ようやく進路を取って5着という脚を見せました。この悪条件の中でなおかつ詰まりながら差し込んだこのルフトシュトロームと外をぶん回して伸びてきたウイングレイテストは着順以上の評価をしてあげたいです。

 サトノインプレッサに関しては重賞検討会でも解説したように、人気ほどあまり強いとは思ってない馬でしたので特に外枠で後方からという悪条件で、しかも前残りの展開ではなかなか出番というのは難しかったと思います。上位人気に推されるにはやや過剰人気だったかなと思うところです。ただ、タフな持続脚は持っている馬ですのでもう少し長い距離でなおかつスタート難などの改善が見られれば秋以降にもっとよくなってくるんじゃないかと期待したい馬です。

 来週は同じコースでヴィクトリアマイルが行われます。アーモンドアイも登場するので楽しみなレースです。どういうペースで行われるか展開面にも注目したいと思います。

ヴィクトリアマイル

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